肌のくすみにつながる5つの原因|予防・改善する方法は?
SUMMARY
- ・肌のくすみの影響
- ・肌に起こるくすみの原因
- ・肌のくすみの予防・改善方法
- ・肌のくすみ対策は食生活の改善から
「くすみ肌」は肌本来の明るさが失われて暗く見えてしまうため、他人だけでなく鏡に映った自分にとってもマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。特にいつの間にかファンデーションが、厚塗りになっている人は「要注意」です。また、くすみ肌になってしまう原因はさまざまあるため、まだ気になっていない人も正しいケアや予防方法を知っておいて損はありません。本記事では肌がくすんでしまうことによる影響と原因、予防・改善方法について解説します。
肌のくすみの影響
肌がくすむと肌の「トーンが暗くなる」、「透明感が出しにくい」といった美容面でマイナスな影響があります。詳細を以下で確認しましょう。
●肌のトーンが暗くなる
肌のトーン(明度)が明るいと若々しく健康的なイメージを、暗くなると不健康なイメージを周囲に与える傾向があります。肌のトーンが下がってしまうことを「トーンダウン」ともいいます。肌のくすみはトーンダウンの代表的な原因なのです。
具体的なマイナスな印象としては、「実年齢よりも老けて見える」、「暗い人と見られる」、「疲れているように見える」などが挙げられます。また、他人だけでなく毎朝、すっぴんの自分の顔を見た際に同じように感じてしまう人も多く、毎日を楽しく生活するモチベーションにも悪影響を与える恐れがあります。
●透明感が出しにくい
くすみは肌のトーンだけでなく「透明感」を出しにくくなるのも、女性にとっては悩ましい問題の1つです。透明感のイメージは人それぞれですが、日本化粧品工業連合会は肌の透明感について「皮膚がくもりなく透き通ったように見える状態」と定めています。
透明感のあるキーワードとしては、「ツヤ」や「キメ」があり、「弾力感」、「うるおい」などが挙げられるのではないでしょうか。肌がくすんでしまうと、顔色の赤っぽさや茶色っぽさが強くなりトーンも暗くなるため、透明感を構成するいずれの要素も失う可能性が高いです。また、くすみをカバーするためにファンデーションを厚塗りしてしまうと、かえって老けて見える「厚塗り肌」になってしまう可能性もあります。
肌の透明感を維持、向上したいのであれば肌のくすみの原因をしっかりと理解して対策し、根本から改善を図るのが大切です。
肌に起こるくすみの原因
肌がくすんでしまう原因は多種多様です。そのため性別、年齢、生活環境を問わず、多くの人が注意する必要があるでしょう。肌のくすみにつながる代表的な5つの原因を紹介します。
●ターンオーバーの乱れ
通常は約4週間(28日)かけて、古い肌細胞から新しい肌細胞に生まれ変わる仕組みを「ターンオーバー」といいます。このターンオーバーのサイクルが乱れると、本来は垢として剝がれ落ちる古い肌「角質」が肌に蓄積し、さまざまな肌トラブルの原因になります。もちろん、肌のくすみも例外ではありません。
角質が肌に蓄積した状態を「角質肥厚(かくしつひこう)」といいます。厚くなった角質は光の透過を遮るため、肌が暗くなり透明感も失われてしまうのです。
●乾燥
肌が乾燥してしまうと、透明感を与えるために重要な「うるおい」や「弾力感」が少なります。また乾燥肌は「肌のキメ」も低下するため、うるおいが十分な肌と比べると光を均一に反射できなくなって「肌のツヤ」もなくなり、さらに顔全体がくすんで見えるという悪循環に陥るケースもあります。肌が乾燥しがちな体質の人はもちろん、乾燥リスクが高まる冬などは特に注意が必要です。
●紫外線
過剰な紫外線は肌の大敵です。特に紫外線による外部刺激を受けると、体は肌を守るためにくすみの原因となる「メラニン色素」を作り出してしまうのです。通常、メラニン色素はターンオーバーによって排出されます。しかし、ターンオーバーが乱れて排出されずに色素沈着が起こってしまうと「茶褐色のくすみ」の原因になるのです。
●血行不良
健康的な肌の「赤み」は皮膚の下に流れる血液の色を反映しています。もし血行不良になってしまうと、血管を流れる血流量が減少して赤みが薄くなってしまいます。その結果、肌が黄色や黒っぽくなってくすんでしまうのです。また、血行不良の肌は毛細血管が青く目立ちやすくなることも、暗くくすむ理由の1つといえるでしょう。
●糖化
黄色っぽいくすみの原因は、皮膚の下で糖質とタンパク質が結合する「糖化」が起こったことが疑われます。糖化とは摂取した余分な糖質がタンパク質と結合して「AGEs(糖化最終産物)」を生成するメカニズムのことを指します。AGEsが生成されると、肌の表皮の内側にあり肌組織の大部分を占める「真皮」が黄色くなり、くすみの原因となるのです。通常、糖化した組織はターンオーバーによって改善します。
肌のくすみの予防・改善方法
肌のくすみの原因はたくさんありますが、その予防・改善方法は複数の原因を横断した効果が期待できます。また、シミやニキビなど他の肌トラブルの予防にもつながるので、まずはその基本的な4つの対策から見直してみてはいかがでしょうか。
●栄養バランスの整った食事を摂る
偏った栄養素の摂取、栄養不足は、ターンオーバーの乱れを引き起こすリスクを高め、肌のくすみを含むさまざまな肌の不調に関与しています。ジャンクフードやお菓子など、糖質や塩分、脂質などの過剰摂取につながりやすい食事を避け、栄養バランスの整った食生活を実践するのが美容の基本といえるでしょう。その上でタンパク質、ビタミン類、亜鉛などの健康や美容の改善につながりやすい栄養素をサプリメントなどで補いながら、摂取することをおすすめします。
●保湿をする
肌の乾燥によるくすみの発生を防ぐためには、日々の保湿が欠かせません。洗顔後の化粧水はもちろん、乳液を使ってしっかりと油分で「フタ」をしてうるおいを逃がさないようにしましょう。日本皮膚科学会によると、保湿剤の使用回数は「1日2回程度」が目安とされています。
●紫外線対策をする
紫外線対策を行ってメラニンの生成を防ぐことも大切です。日焼け止めをまんべんなく塗り、外出する際は帽子や日傘を着用しましょう。紫外線は季節や天候、室内内外を問わず降り注いでいるのでオールシーズンを通じた対策が必要です。
●運動をする
運動不足は血行不良になる原因の1つです。適度な運動をすることで血行不良の予防、改善を図りましょう。運動習慣がない人や運動が苦手な人は、ウォーキングやストレッチなど取り組みやすいものから始めると良いでしょう。買い物を車から自転車や徒歩にする、通勤時は一駅分多く歩くなど、日常生活に運動を組み入れるのも習慣化が図りやすいのでおすすめです。適度な運動は、肥満予防やストレス解消、むくみの防止など健康・美容面のメリットが大きいので積極的に取り組む価値が高いです。
●糖質を摂りすぎない
AGEsの生成を防ぐためには、糖分の過剰摂取は避けなければなりません。糖分が多いお菓子などを避け、糖分が少ない野菜などを多めに食べるなど食材をチェックしておくことをおすすめします。
肌のくすみ対策は食生活の改善から
肌のくすみを予防する方法はいくつかありますが、紫外線などの外部刺激以外は一朝一夕では効果を得られにくいです。そのため、運動や食事といった生活習慣はなるべく「無理なく続ける」ことを念頭に置いて取り組むことも大切です。例えば、日々の食事で必要な栄養素をすべて摂取し続けるのは、食材を買うお金や料理の手間などとてもハードルが高いため「ビタミンCはサプリメントで摂取する」など、より手軽に不足分を補う方法を取り入れるのも重要なポイントといえるでしょう。
医療法人 涼葵会 理事長 W CLINIC総院長
足立 真由美
2001年 和歌山県立医科大学卒業、同年大阪医科大学形成外科教室入局
大阪医科大学大学院医学研究科卒業 医学博士取得
2003年 医療法人東和会 第一東和会病院形成外科勤務
同院、美容皮膚科・美容外科の設立に携わり、管理責任医師を担当。
2010年 某美容クリニック院長に就任
2014年 大阪心斎橋に、今までにない新たなコンセプトの美容クリニック「W CLINIC」を立ち上げる。
2017年 医療法人涼葵会 理事長に就任
2019年 医療法人涼葵会 W CLINIC 梅田院 開院
2021年 医療法人涼葵会 W Femina clinic 開院
2022年 医療法人涼葵会W Clinic Homme 開院
美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。
「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する大阪で注目されるクリニック。
2019年9月には、同ビル10階にdining × studio × farmの3つのZONEからなる会員制スペース“W holistic retreat”を開設。その後2023年4月に“W holistic cafe”~腸活カフェ~としてリニューアルオープン。【美は健康な身体から】というコンセプトのもと動物性食品・白砂糖・白米・小麦・食品添加物を使用しないフード・ドリンクを提供。医療行為以外の面でも、身体によいものを取り入れることを推奨するなど総合的・包括的な健康を提供し、日常を忙しくしながらも、強くしなやかに輝く女性を応援している。
形成外科医、美容皮膚科医・美容外科医としての経験を活かし“美は健康な身体から”をテーマとした「W CLINIC」を大阪に設立。
医療行為だけでない、からだ本来の健やかで美しい状態を提唱しホリスティック医療を取り入れた多彩なアプローチで最新の美を提供。
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