
日本に学ぶ癒やしと綺麗の智慧 Vol.8 静岡県・御殿場
SUMMARY
- ・車好きだけでなく、ヘルスコンシャスな人に支持される個性派ホテル
- ・お茶の名産地ならではのトリートメントで、心身復活
- ・まとめ
世界中のホテルスパを取材し、各地の健康や美のルーツを体験し続けている、トラベル&スパジャーナリストの板倉由未子さんが執筆するコーナー。
今年は毎月、日本の1地域にフォーカスを当て、その土地に根づく“おばあちゃんの知恵袋”的なウェルネスメソッドを、温泉やスパトリートメント、文化体験などから紐解いていきます。
その土地の健康法や癒やし、滋味あふれる食事について探りながら、日本を一緒に旅してみませんか?
今回は、静岡県・御殿場市に2022年10月に開業。ハイアットのブランドで、土地の個性を前面に打ち出す「アンバウンド コレクション by Hyatt」の日本初のプロパティ「富士スピードウェイホテル」についてです。
車好きだけでなく、ヘルスコンシャスな人に支持される個性派ホテル
一年を通し、富士山の絶景を拝むことができる静岡県・御殿場エリア。近年では、地元産の米、卵、野菜などの食材が高く評価され、話題を呼んでいます。また、1966年にオープンし、国内外のビッグレースが開催される「富士スピードウェイ」もあり、「富士スピードウェイホテル」は、この日本を代表するサーキットに隣接しています。
ホテル棟の1〜2階は、モータースポーツの歴史やモーターカーが展示されている「富士モータースポーツミュージアム」。ロビーは、ミュージアムを眺めながら、長いエスカレーターを上った3階にあります。館内を通し、車や富士スピードウェイにまつわる、遊び心のあるデザインやアートがあふれ、ワクワクします。
全120の客室は深みのあるグリーンと革のあしらいが印象的。広々としたテラスまたはバルコニーがあり、富士スピードウェイ、もしくは富士山の眺望を選択できます。
オールデイダイニングのイタリアンレストラン「TROFEO」では、静岡県産の食材を中心に使用した滋味豊かなイタリア料理を楽しめます。ランチやディナーでは、「カプレーゼ 七富チーズ工房のモッツァレラチーズ アメーラトマト バジル 静岡オリーブオイル」を、必ず注文することをおすすめします。
お茶の名産地ならではのトリートメントで、心身復活
ウェルネス棟の2階には、スパと富士大御神温泉の大浴場と半露天風呂。1階には屋内プールとジムがあります。スパでのトリートメント前には、高い鎮静作用のある硫酸塩泉の温泉でリラックスするとよいでしょう。
体験すべきメニューは「Omika シグネチャー グリーンティーピュアリチュアル」。トリートメントルームには、茶香炉から心地よい香りが漂っています。最初に、静岡県産茶葉と国産海塩をブレンドした オリジナルのボディスクラブで背中を浄化。
続いて、茶の実オイルと季節の緑茶を布に包み蒸し上げたボールを使いながら、全身をマッサージします。体の前面へ、ゲストの体調に合わせ、的確なツボに備長炭ストーンが置かれます。その感触はなんとも心地よいのです。トリートメント後、肌のくすみが一掃し、心は穏やかに体も軽やかになったと実感できるでしょう。
さらに、翌朝、ジムで挑戦したいのは、レーシングシミュレーターの体験(無料・要予約)。好きな車種を選んで、実際に富士スピードウェイを走行しているかのような感覚を味わえます。瞬発的な判断力など、脳のトレーニングにもなりそうです。さらに、実際のサーキットを走行するアクティビティも用意されているので、参加すれば貴重な体験となるでしょう。
まとめ
8月後半から9月は、台風が増えるなど気圧の大きな変化による不調や、夏にたくさん浴びた紫外線による皮膚トラブル・疲労を感じやすい時期です。みなさんは日頃から、Lypo-Cを摂取してビタミンCを効果的に取り入れていらっしゃると思いますが、日本一の生産量と品質を誇る静岡県産のお茶に含まれる豊富なビタミンCやカテキンの抗酸化パワーがあふれるトリートメントで、心身を修復&強化してみてはいかがでしょうか。
富士スピードウェイホテル
Fuji Speedway Hotel
静岡県駿東郡小山町大御神645
℡ 0550-20-1234
室料:サーキットビュールーム¥61,156~(2名1室利用時の1泊1室あたり 税・サ込)スパ:Omika シグネチャー グリーンティーピュアリチュアル 120分¥44,000(税込・サ別)ミュージアム:1名¥1,300(宿泊者限定価格 税込)
アクセス/JR御殿場駅から送迎バスで約30分、タクシーで約20分。
fujispeedwayhotel.jp
トラベル&スパジャーナリスト
板倉由未子
Yumiko Itakura
『25ans』などの編集者を経て現職に。世界を巡り、土地に息づく癒やし、健康、食、文化をテーマに、各メディアで五感に訴える旅企画を提案&執筆。政府の国際機関や観光局、企業主催のセミナーなどでも、スピーカーを務める。また、イタリア愛好家としても知られ、『イタリアマンマのレシピ』(世界文化社刊)を構成&執筆。また、昨年11月から始まった日本政府観光局のグローバルキャンペーンでは、リラクゼーション分野の専門家として、日本の癒やしについて語っている。Expert Insights Go Deep Into Japan
photos:Yumiko Itakura